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日出城(暘谷城)址
別府市の隣の町、速見郡日出町(ひじまち)。ここは江戸時代、日出藩2万5千石の城下町でした。そこにお城跡があります。明治時代の廃城令でお城などは取り壊されましたが、立派な外堀や石垣や櫓(やぐら)の一部などが残っています。
日出城大手門跡に当たる場所に土橋が残されています。橋の両サイドが蒲鉾塀になっていて左側に「暘谷城祉」と刻まれた石碑が建てられています。暘谷城は日出城の別名です。奥の建物は日出小学校です。
城壁の石垣を囲み、きれいにくり抜かれたという感じの外堀。
お城の周辺の通りは、白壁の塀が続き城下町の風情が色濃く残っています。
日出城本丸の一角に一つだけ残されていたという「鬼門櫓」。こちらの係員の方がちょうど居て、お城のことを詳しく説明してくれました。内部には当時の古い木材で作られた梁などが残っており、それらが組み立てられていました。2階に上がる階段はわざと狭くして敵が上がりにくいようにしています。
2階の窓から弓矢を射るようになっています。
鬼門櫓の建つ敷地に、日出町歴史資料館がありました。2階が、後に豊後の三賢人と称された日出藩の儒学者 帆足萬里の記念館になっています。
係員さんの勧めで致道館に向かいました。お城の二の丸地域にあるとのこと。途中の通りも城下町の雰囲気がします。
致道館というのは藩校です。1858年創立で、1871年(明治4年)の廃藩置県で日出藩の廃止まで開校していたとのこと。当時の藩の子弟たちの不学を改めるため、ここを創立し8歳以上の子弟を入学させていました。およそ250名の子弟たちがここで学んだと資料に書いてありました。
館の2階は宿舎になっています。ここでも当時の古い梁が残っていました。ごつごつした感じが往時を感じさせます。窓からは別府湾の美しい景色がよく見えます。
このお城のような建物の奥に、武家屋敷のような観光拠点施設「二の丸館(にのまるやかた)」があります。日出町観光案内所になっています。ここに観光客用の無料駐車場がありました。
今度は城の東側道路を海の方に向かいました。立派な石垣が続いています。高台に釣鐘があります。資料によると、この釣鐘は元禄8年(1695)に3代藩主・木下俊長が鋳造させたもので、当時は1日に12回この鐘をついて時刻を知らせたといわれます。現在、日出小学校児童が毎朝8時に鐘をつき時を知らせ、『元禄の鐘』の音を現代に響かせています。鐘は日出町有形文化財に指定されています。
よくぞこんなにきれいに組み立てたと感じさせる立派な石垣の城壁が海まで続いています。
頑丈そうな岩の階段を上ると、別府湾がパノラマのように広がっていました。
城跡に建てられた日出小学校。そこから隣の日出中学校の方向へ行きました。
日出中学校内の通路に大きな木がありました。「日出の大サザンカ」で、樹齢400年の大木です。大分県指定の天然記念物になっているそうです。冬にはきれいな赤い花がたくさん見られることでしょう。
中学校を過ぎると長い立派な塀が続いています。
この豪華な門構えの建物は城下かれいで有名な的山荘です。こちらの立派な庭園も見学するといいですね。
以上が日出城(暘谷城)祉の紹介でした。